もうすぐ春日大社で安綱展が開催されるので、指折り楽しみにしています。
春日大社のHPトップのリンクです。
2019年12月28日から2020年3月1日までの長期間開催されています。最高です。
1.『安綱』とは
安綱は、平安初期の大同年間(806~810年ごろ)の伯耆国の刀工です。
(諸説あり、平安後期の古備前友成や三条宗近と同年代とする説が現在主流のようです。)
童子切(東京国立博物館蔵)、鬼切丸/髭切(京都・北野天満宮蔵)などの作者として知られています。
≒現在の鳥取県。
ちなみに鳥取県は中国山地を挟んで向こう側が岡山県。
岡山も古備前・一文字・長船、青江派など、刀剣の産地として有名です。
良質な砂鉄が産出した地域だったと思われます。
お土産が充実していて楽しいですし、
2階のレストランや1階の「ももてなしソフト」というアイスもおいしいので是非。
桃と梨を贅沢に織り込んだ、果実味たっぷりのソフトクリームです。

左の薄桃色が桃味、
右の緑色が梨味です。

あと、鬼太郎グッズも(^▽^)
梨ゼリーも可愛くて、容器ごと推せます。
あと、2階で両県の市のパンフレットが配布されているのですが、瀬戸内市の備前長船刀剣の里のパンフレットは流派の時代の勉強にもなったのでおすすめしたいです。
リンクはこちら。
とっとり・おかやま 新橋館 |TOP
2.安綱はどんな作風?写真つき
地鉄は、杢目や板目で、すごく肌が立ちます。
⇒すごく地鉄の鍛えが荒いのです。
かといって粗雑な印象はなく、
むしろ乱映りがとても映えてます。
荒々しくも上品な地鉄をしています。(個人の主観です)

刀剣乱舞ともコラボして下さってます。
★腰元(ハバキ付近):スマホ画質です
★御朱印は押形もついているものもあって、本当何度眺めても楽しいです。
北野天満宮さんはとても素敵な雰囲気ですし、髭切以外にも多くの刀が奉納されています。
北野天満宮|TOP
あと、文章だけで『板目や杢目、肌が立つ』と表現すると、
古備前や古九州物にも共通する部分があります。
差別化は、
・古備前:古伯耆ほどは肌が立たない。
・古九州(三池や左文字など):地鉄がやや黒く軟らかく見える。鍛え目が流れる。
などで図れるようです。一般論ですが…。
(2018年1月13日の両国・日本美術刀剣協会の定例鑑賞会のテーマが古伯耆・古備前・古九州の比較で、
豊後国僧定秀/安綱・真守/正恒・景安の5振りが鑑賞刀でした。)
しかしこの文面でも分かりづらいです(´・ω・`)
フレーバー程度に考えて、実際に比較して見るとなんとなくわかる感じがします。
ちなみに左文字と書きましたが、実阿など(正確には左文字以前の九州古典派)の方が古九州物の表現的には正確です。
他にも何振りか安綱を拝見したことがあるのですが、
この荒々しくも、光を受けて神々しい独特の存在感が、私は大好きです!
3.おわりに。
もともと乱映りが好きで古備前系も大好きなので、初めて安綱を拝見した時は胸がきゅんとしました。
安綱、大好き!現存してくれてありがとう!
歴代の持ち主様方も、ありがとうございます!
そして古伯耆展してくださる春日大社さん、ありがとうございます!好きです!
↓
安綱最高だった…(・ω・)✨ ←即沼落ち。
↓
古伯耆いい…
こうして無事に新たな好みを発掘したので、
是非刀に興味がある方にも
「安綱はいいぞ…」
ってPRしたくなったがためにこの記事を書かせていただきました。
よろしければ年末の時間つぶしにご覧ください。